死因贈与とは・・・?

死因贈与とは・・・?

『私が死んだら、〇〇の財産は××に贈与する!』

これを死因贈与と言います。相続人以外の方にも、こんな財産の渡し方が契約を取り交わすことで可能になります。

契約ですからもちろん双方合意の上、それを書面にして公正証書にしておけば、更に法的にも安定性を増すでしょう。

これにより、冒頭のような懸念は完全に払拭することができるのです。

では初めに、死因贈与とは法律的にどんな贈与を言うのでしょうか・・・?

一言で言えば、「死亡を原因とする贈与」と言うことになるでしょう。

つまり、死んだら、その事を原因として〇〇の財産が贈与されると言うものです。

多くの場合、死んだら財産を渡すと言うのは、亡くなる方の意思に基づいて行われるもので、「遺贈」と言われる単独の行為です。

遺言書によってその意思表示がなされます。

それに対し、死因贈与は贈与者(財産をあげる人)と受贈者(財産を貰う人)双方、両当事者によって行われる契約行為です。

だからこそ、確実に実行されることが期待できるのです。

死因贈与は贈与税の対象か?

死因贈与は贈与税の対象か?

「相続人以外の方に財産を残したい」と思うこともあるでしょう。

遺言と言う手段でそれを実現させることは可能です。

生前に予め遺言の内容を知らせていれば、貰う側の方も心の準備ができるかも知れません。

しかし、仮にそんな約束があったとしても、相続人でなかったら、その遺言書を見せて貰える保証はどこにもありません。

場合によっては、遺言書はなかったことにされ、

相続人全員による「分割協議」により財産分けが終わってしまうこともあり得るのです。実はそれを回避する方法が・・・?

法務局が遺言書を保管する!

法務局が遺言書を保管する!

仏壇にあった遺言書。

さてどうなるのか・・・。

第一発見者次第です。皆が誠実とは限らず、都合悪ければ、破られたり隠されたり・・・。

自筆証書遺言には保管制度がありません(一部弁護士会に有り。公証人による公正証書遺言は保管され検索可)。

紛失・亡失(見つからない)や廃棄・隠匿・改ざんを防ぐための保管サービスを、法務局が平成32年7月までに始めます。

ある男が自筆証書遺言を作成。

自宅には置かず、本人が地元法務局(住所地、本籍地、所有不動産所在地のいずれか)に持参して、「出頭」(法律の表現)します。

法務局の担当官が本人確認し、その遣言書をチェックします。

内容のチェックはせず外的条件チェックだけです。

日付はあるか、訂正方式は問題ないか。「あなたの自筆ですか」と問うでしょうが、

筆跡鑑定などはなく「本人自筆じゃない」と後々もめる余地は残ります。

内容をチェックがないので素人作成の大もめ確定、欠陥遺言書もそのまま保管です。

公正証書遺言なら公証人は入院中の病院にまで出張してくれます。

法務局保管サービスは本人出頭必須で代理人はダメ。公正証書なら人違い防止に証人2人立合ですが法務局では証人ナシ。

「なりすまし」余地あり・・・?です。

 

法務局は保管した遺言を画像ファイルにします。

日付や遣言者名(その男)、受遺者名(「飲み屋のママA子に甲マンションを遺贈する」ならA子)、等のデータを法務局データベースに登録します。

これが遣言の保管です。

保管の撤回を望めば、遺言は返還され、データは、削除されます。

「飲み屋のママB子に甲マンションを遺贈する」と書き直して出頭し、新たな保管もできます。

その男(遺言者)が亡くなります。その男の相続人は全国どの法務局(全国オンライン)からでも、

「もし(父の)遺言があれば見せて下さい」と申請でき、あれば証明書(画像ファイル等「遺言書情報証明書」)の交付を受けます。

法務局は証明書を最初の1人に交付したら、他全員(相続人受遺者等)に保管の旨を通知します。

男は生前「飲み屋のママA子」と「飲み屋のママB子」に「甲マンション残してやるよ」と口約束し、「俺が死んだら法務局に行けよ。」

A子ママもB子ママも「何人(なんびと)も」(法律の表現)、「亡あの男の遺言はありますか」と法務局に尋ねられます。

受遺者としてデータ登録のある「A子ママ」だけは「あります」と教えてもらえ、証明書の交付へ。

B子ママは対象外。「嘘だったの~(悔)」と嘆くだけです。

この証明書により不動産登記や預金名義が変更できます。

位置付けは「新たな公共サービス」です。(法制審部会H28.5.17)、実費を考慮した手数料で済みます。

安全性なら公正証書遣言ですが、廉価な公共サービス登場です。

顧客へアドバイス必須の新制度で、司法書士や行政書士などはビジネスチャンスです。

人が死ぬと、法務局保管の遺言書の有無を必ず確認する時代がいずれ到来しそうです。

民法改正で次が追加!

民法改正で次が追加!

(民法第968条②)
前項(第968条)の規定にかかわらず、自筆証書にこれと一体のものとして相続財産の全部または一部の目録を添付する場合には、

その目録については、自署することを要しない。

この場合において、遺言者は、その目録の毎葉(両面に会ってはその両面)に署名し、印を押さなければならない。

目録部分は自筆でなくてOKに。つまり、代筆もワープ口打ちも通帳や登記簿のコピーもOK。

※別紙にそれぞれ署名と押印が必要です。

物件毎に別紙作成も、全物件をワープロで一枚の目録化も可能です。

その結果、アヤフヤで微妙なものとなり、紛争が勃発しそうです。

自書緩和でボケ老人が第三者にいいようにされる危険…そのおそれは既にあり、程度問題との考え方も成り立つ。

厳格さの問題は仕方ないとの評価もあり、目指すは安価で専門サービスの提供の観点も。紛争多発との兼ね合い。
(法制審議会部会議事録H27.9.8)

印鑑は同一でなくてもOK。

契印不要、つまり綴じなくてもOK。

よって書類一体性の証明は署名だけ
(法制審議会部会資料H29.6.20)

上記遺言書式は部会資料H29.12.19

平成31年1月13日の遺言から適用。

法務局が行う自筆証書遺言書の保管制度が始まります。制度利用なら面倒に検認手続(全相続人が裁判所で会する)が不要に・・・。

今改正は、「持ち戻し不要」により妻へ自宅遣贈なら妻の相続財産を増やせます。

家裁の遺言検認数は、1985年3,301件、2002年10,503件、2017年17,394件。今後も遺言は急増するでしょう。

公正証書遣言は高コスト。専門家による低コストの遣言書作成支援ビジネスが始まります。

遺言お手伝いは、将来の相続処理ビジネス受注の入り口です。

相続法改正(自筆証書遣言での目録部分はワープ口OK!)

相続法改正(自筆証書遣言での目録部分はワープ口OK!)

相続法が改正され、遺言書も変わります。

全て自筆で書き(アタマからシッポまで)、日付(何月吉日はダメ)を自筆し、押印するだけです。

お客様のご自宅に伺ったついでに、「まだ書いてないのですか。今書きませんか。」

その場で自筆証書遣言を書いていただきます、が可能になります。

妻も「全財産を夫、太郎に・・・」。

印鑑ぐらいは実印を頂きますが、三文判でもOK。ちゃんと便箋に書いてもらいますが、新聞広告のウラに書いてもOK。

お仏壇にしまいます。お客様は何やらホッとした顔をなさいます。もちろん万全な遣言書作成までのつなぎ遺言書ですが・・・。

しかし、効力は公正証書遣言と同じ。直近分が有効で、昨日の公正証書遺言でなく今日の自筆が有効です。
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(自筆証書遺言)民法968条
自筆証書によって遺言をするには、遺言者が、その全文、日付及び氏名を自署し、これに印を押さなければならない。
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もし夫が死亡なら「お前たちで仲良く分割できれば、この遺言書を破り捨てる。もしそうでなければ・・・」と子に言えます。

破り捨て前提の、遺留分侵害の簡単自筆証書遺言、子へ睨みをきかせるには効果絶大です。

さて、「全財産を・・・」なら字数も少なく全て自筆も簡単で容易です。

しかし、妻はアレ、長男はコレ、次男はソレとなると役に立たないのが自筆証書遣言です。

不動産が幾つもあれば、「所在地:何丁目何番何号地目宅地面積何平米」とズラズラ、

預金なら「何銀行何支店普通預金口座番号何々口座名義人誰々」。

ズラズラの目録まで全自筆。それは無理。

誤記訂正は面倒、ゴム印もワープ口も代筆も一切駄目。

資産家の遺言書の財産目録欄には不動産・預金・株式等々が延々続き、全て自筆で書くのはお年寄りには煩雑で不可能です。