遺言は死亡の時から効力を生じる。
だから「父」の死亡時において財産を承継するとされた者が存在することが必要なのは当然。
だがその死亡時 には「長男」は存在しない。だから無効。
ただし遺言書については、遺言者の意思を尊重して合理的にその趣旨を解釈すべき(最高裁判決1991.4.19に より)なので、
「父」の意思として「自分の死亡前に長男が死んでいたなら孫に遺言の効果を及ぼす」と読み取れるのならそうすべき。
でもそうは書かれていない。だから地裁判決を取り消して、長女の言い分どおりに遺言書は無効。

遺言は死亡の時から効力を生じる。
だから「父」の死亡時において財産を承継するとされた者が存在することが必要なのは当然。
だがその死亡時 には「長男」は存在しない。だから無効。
ただし遺言書については、遺言者の意思を尊重して合理的にその趣旨を解釈すべき(最高裁判決1991.4.19に より)なので、
「父」の意思として「自分の死亡前に長男が死んでいたなら孫に遺言の効果を及ぼす」と読み取れるのならそうすべき。
でもそうは書かれていない。だから地裁判決を取り消して、長女の言い分どおりに遺言書は無効。

長男が6月に死亡。そしてその3ケ月後に親が死亡。
「全財産を長男に相続させる」との親の公正証書遺言が残されました。
親の配偶者はすでに死亡、子は2人。3ケ月前に死亡した長男、そして長女です。
長男には子(親から見れば「孫」) が3人います。
民法第887条「被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる。」
孫3人は相続人(代襲相続人)となります。
ここで法定相続分は長女1/2、孫3人各1/6となります。
図をご覧ください。さて、「全財産を長男に」の遺言はどうなる?
民法985条「遺言は遺言者(親)の死亡の時からその効力を生ずる」。
つまり「全財産を長男に相続させる」とある遺言書は親死亡の時に効力が生じます。
その効力発生時には長男はすでに死亡。もはや存在しません。
民法994条「遺贈は遺言者(親)の死亡以前に受遺者(長男)が死亡したときは、その効力を生じない」。
それなら親のこの遺言も無効じゃないの・・・と思います。
さてここが微妙です。「遺贈」ならこの民法の規定により当然に無効です。
遺贈とは遺言書で財産を与える行為です。
しかし親の遺言書は、「長男に遺贈する」でなく、「長男に相続させる」と書かれていました。
「相続させる」とは「そのように相続手続きをしろ」との遺産分割方法指定です。無効となる「遺贈」ではないのです。
孫3人は「全財産を長男に相続させる」の遺言書に基づき代襲相続人として全財産を相続する(長女に遺留分はありますが)といいます。
一方で長女は遺言書は無効だといいます。そして争いに・・・。

「次男が遺留分請求してきたら遺留分にはボロ物件A を・・・、足りなければ次のボロ物件Bを・・・。」
こんな遺言は無効になりました。
なぜ無効・・・?カネ請求に限定され、また根拠の
「遺贈は目的の価額の割合に応じ減殺する。ただし遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときはその遺志に従う」
との旧第1034条が廃止。
ボロ物件とは、「無接道・市街化調整・再建築不可・環境汚染・固定資産税負担・・・等」。
法制審議会資料記載の“事例による遺留分押付け嫌がらせ物件”です。