東京高裁判決2009.4.15

遺言は死亡の時から効力を生じる。

だから「父」の死亡時において財産を承継するとされた者が存在することが必要なのは当然。

だがその死亡時 には「長男」は存在しない。だから無効。

ただし遺言書については、遺言者の意思を尊重して合理的にその趣旨を解釈すべき(最高裁判決1991.4.19に より)なので、

「父」の意思として「自分の死亡前に長男が死んでいたなら孫に遺言の効果を及ぼす」と読み取れるのならそうすべき。

でもそうは書かれていない。だから地裁判決を取り消して、長女の言い分どおりに遺言書は無効。