ARUHI (アルヒ) 株価下落は毎日ではなく朝日から!

ARUHI (アルヒ) 株価下落は毎日ではなく朝日から!

フラット35取次最大手ARUHI(元SBIモーゲージ:東証1部)は5月7日あわててプレスリリースします。

「当社が主体となり不正を行った事実は確認されておりません。しかしながら・・・調査を実施・・・」

スルガ株は暴落、新生銀行が救済します。誰もがARUHIにスルガの姿を重ねてしまいます。

5月4日の朝日新聞でARUHIの株価は一気下落、更に5月7日、国交相「遺憾だ!」で2割下落水準に・・・。

2月18日の毎日新聞は株価に影響はなく、自社株買の報道もあり、むしろ値上がりしていました。

さて下記の「三つの金融機関」とはどこか。ただスルガのように積極的に関与したとは読めませんが・・・。

なお「不正の疑いある案件は過去十数万件中0.1% 以下」とARUHI社長は説明します。
(日経2019.5.15)

取次金融機関の担当者は関与していないのか・・?

不動産会社元社員は、

「三つの金融機関を使ったが、担当者は不正を直接は知らなかっただろう。

その理由は、業者がわざわざ「投資用」と明かすことはないからだ。

ただ、独身の若者の融資案件を続々と持ち込むのは怪しいでしょ。

少しも疑わないってことがあるのかなという思いは、(会社の調査委員会に)正直言ってある。」

住宅金融支援機構に知られた影響は・・・?

機構から客に連絡が入り、「全額弁済を求める」と予告された人もいる。

「賃貸の運用がただでさえ苦しいのに、全額弁済となると・・・。価格を上回る借り入れをしているだけに難しい。

物件価格の1割弱を預けるだけでは、約束の家賃を20年間も払い続けられないのでは・・・。

預けたお金を運用して増やすから20年は保証できるという話だったが、それを信じたのはバカだった。

その専門業者は昨年夏に家賃を払わなくなり連絡もつ かない。預け金を持ち逃げされている状態だ。」

それでは、客はどうしているのか…

昨年後半は大騒ぎになった。多くの客に対し入居者からの家賃の振込先を別の会社に切り替えてもらった。

ローン返済の不足分は仲介業者らで金を出し合い補てんしている。
(朝日新聞デジタル2019.5.4)

なんちゃって住宅ローン?!

なんちゃって住宅ローン?!

朝日新聞デジタルには取材の詳細が公開されています。

⇒ 紹介者(ブローカー)が客を連れて来る。投資セミナーとかネットとかあちこちで勧誘したようだ。
⇒ 客に「自分で住む」と申告させ住民票を購入物件に移す。「住民票は最低6カ月は置いとけ」。
⇒ 所有者宛の郵便物は管理会社などに転送されるよう設定した。機構から「転送不可」の郵便を送られていたら成り立たなかったかもしれない。
⇒ 客の多くは独身で20代~30代前半。年収300万円弱で200万円前後の借金を抱えている、そんな人がいちばん多かった。女性も結構いた。こ んなにいるのかと驚くほど次々と客を紹介され た。
⇒ 年収改ざんはやっていない。年収250万円でも機構がお金を貸してくれるから、改ざんする必要もない。年収400万円を超えると、私たちには 「富裕層」。もっと高い物件を買えるようになるが、そういう物件は扱っていなかった。
⇒ 年収250~300万円の客に、1,500~2,000万円前後の物件を売ることが多かった。埼玉や千葉、神奈川といった郊外で築20年以上のファミリータイプ。
⇒ 売買契約書偽装で差額500万円残れば、家賃保証に200万円残り300万円が客側に渡る。そのお金は借金を消したり、紹介者への紹介料にあてたり・・・。サブリース家賃保証は物件価格の1割弱を保証料として業者に預け、不足する分も含めて業者が客に賃料を払う仕組み。ただし、その業者は家賃を払わなくなり、連絡もつかない。
⇒この仕組みで、トップセールスマンになれた。会社外で似たことをやっている業者はたくさんいた。
国交相は、「不動産投資目的に利用されていたとすれば遣憾だ!」。機構は調査入りです。
件数はかぼちゃの馬車&スルガ以上では・・・?
「サラ金借金帳消し」だけ狙いの魔法の策なら、物件にも価格にも興味こだわりは無く、言われたままのはず。
融資2,500万円を受けて2,000万円で買った中古 物件、本当の価値はいくらか・・・?
フラット35に国は補助金年300億円を投入です。だから半端な処理はできないはず。
約束破りで「期限の利益の喪失」を盾にした一括返済を求めると破産者は続出するでしょう。
不動産業界では「なんちゃって」と呼ばれているそうです。魔法の「なんちゃって住宅ローン」の末路はいかに・・・。

フラット35で投資用物件取得して「借金帳消し」!

フラット35で投資用物件取得して「借金帳消し」!

下記のように集客します。

「マンションを買うとサラ金借金が帳消しになります」

物件を2,000万円で買います。銀行には2,500万円のニセ契約書を示して2,500万円を借ります。

さしひき500万円は自由になるお金。そこからサラ金返済で借金帳消し・・・。

高利のサラ金が低利の住宅ローンに置き換わりました。

ローン返済を続ければ、銀行にバレないまま、サラ金帳消しです。借金漬け若者が、マイホーム持ちの若者に大化けしました。

さて応用です。魔法の策ですそして次は、ローン返済すら不要での「サラ金借金帳消し」魔法の策です。

この2,000万円物件を賃貸に出すのです。住宅ローン2,500万円の返済が家賃でまかなえればいいだけです。理屈は簡単です。

例えばスルガ銀行は金利3~4%なのに住宅ローンは長期で1%台。だから低家賃でも返済可能です。

住宅ローンなので「家賃での返済が可能か・・・?」 との厳しい審査はないですが、

「給料や勤務状況は大丈夫か・・・?」との審査はあります。

難関は郵便物。金融機関は自宅のハズのその住所に宛て転送無用扱いで郵便を送ります。

不明で戻れば「住んでいないんじゃない?」と疑われます。

問題を解決するのが住宅金融支援機構のフラット35。

フラット35の取次金融機関は機構の融資審査マニュアルに従い判断するだけ。また郵便物は転送可の通常の郵便です。

あとは家賃が途切れず入金し、ローン返済が滞らないで、郵便物がきちんと転送されればいい。

その為に物件を管理会社に20年間家賃保証のサブリース。ローンは長期35年1%台。

返済額が少ないので家賃を控えめに設定し、空室がでないのを第一に・・・。

郵便物は管理会社に転送。これが魔法の策なのです。

融資金2,500万円のうち2,000万円は物件価格、300万円はサラ金返済。

200万円は管理会社に言わば家賃保証料として差し出します。

借入をもっと膨らませて、アドバイスや紹介をしてもらったブローカーの報酬の支払いも。

ある不動産販売会社元社員は2年間で150戸を複数仲介業者と実行しました。

その販会はこの元社員を懲戒解雇。そして機構へ届け出たことで判明です。

これは氷山の一角でしょう。どれ程の数になるのでしょうか。