デッドクロスの正体

実際にお金は出ていかなくても、経費にできる減価償却費は、築年数が新しいほど額が多く、経年と共に減少していきます。

一方、実際にお金は出ていくものの、経費にできない元金返済分は当初の額は少ないが、経年と共にその額は大きくなっていきます。

そうなると、そのうちお互いの額が逆転してしまうポイントに出くわします。

このクロスするポイントをデッドクロスといいます。

このポイント以前は所得税の軽減効果がありますが、これ以後は実際に手元に残っているキャッシュよりも申告所得の方が多くなってしますため、何かしら対策を講じなければ、満室経営を続けていても年々財務状態は悪化してしまうことになります。

このデッドクロスは、ローンが元利均等返済であれば、およそ、どのような構造の建物でも築後10年から15年頃に訪れることになります。

一方、元金均等返済の場合はもっと早く、築後約7年前後でデッドクロス現象が起きることになります。