融資審査の仕組み

賃貸の融資を申込んだ場合、「物件収支」や「担保評価」だけでなく、借りる人の「収入」や「職業」を見て、信頼できる人かどうかを審査します。

いくら物件の利回りが良くても、最終的に返すのは借主ですから、その人の「属性」が厳しく審査されると思ってください。

① 個人属性評価の基準

個人の属性評価の基準は「年収」です。基本的には過去3年間の状況を見られます。

(収入を証明するために必要な書類)

源泉徴収票や確定申告書、納税証明書のいずれか

金融機関は多く納税している人ほど高く評価します。

ですから、個人事業主で意図的に赤字を出しているような確定申告書では、仮に追加担保を提供できるとしても、融資を受けることが厳しくなることがあります。

次に見られるのは「職業」と「肩書き」です。

公務員や一部上場企業に勤める会社員、医師・弁護士などの士業に就いている人の評価は高くなります。

また、「勤続年数」も長いほうが良いのは住宅ローンと同じです。

さらに、「資産背景」について審査される場合があります。

仮に、貯蓄がある場合、「その金融資産を何年で蓄えたのか?」により、返済能力をチェックされたりもします(この年数でこれだけ貯めたのだから返済能力がある)

② 年齢

金融機関によって制限は違いますが、概ね75歳までに完済可能な人が融資審査の対象者になります

③ 連帯保証人

基本的に連帯保証人は必須です。

保証能力のある親、子、兄弟姉妹が連帯保証人になるのが普通です。

例えば、申込者が高齢者であった場合、その法定相続人である子供が連帯保証人になるのが一般的です。

④ 法人属性評価の基準

法人が融資を申込む場合は、3期分の決算書が必要です。

これに加えて法人の代表者が連帯保証人になる必要があります。

ですから、連帯保証人になる個人の収入証明書類も3年分必要になります。

尚、新たに法人を設立し、その法人で融資を受けて不動産を購入、または新築することも可能です。

この場合は、法人の決算書がないので、その代表者の3年分の収入の証明が必要です。

「消費税還付」

以前は個人も大丈夫でしたが、国も網をかけてできにくくしましたが、新規法人でアパートをする場合は消費税の還付をうけることができます(1億円で500万円も返ってきます)。