正直な所、拍子抜け!

正直な所、拍子抜け!

通達案事前説明を受けた生保幹部たち。

生保業界と裏で握り合っている印象。(ダイヤモンドオンライン2019.4.11)

保険料1億円で解約時に85%8500万円戻る保険は、改正前は全額損金。

それが4割4000万円損金へ。ただ解約時 50%、5000万円。戻りなら改正前と同じ全額損金。

最高解約返戻率(保険料の最大何%が解約返戻金で戻るか)が50%までなら全額損金、

50%超~70%なら保険料の6割が損金、70%超~85%なら4割が損金です。

85%超には厳しく、86%なら当初10年は約2割(=1-86% × 0.9) だけ損金。新契約から適用。

既契約には遡及なしお咎めなし。これからは最高解約返戻率をMAX50%・70%・85%にします。

大同生命は保険料と返戻金の比率を指定できる新商品を7月11日に発売します。

「節税」をうたわず「保障重視」で販売します。(日経2019.7.11)。

高収益会社には簡単に高額保険が売れましたが、今後は、必要保障や財務状態コンサル必須。

新たな通達の抜け穴探しを再開。 保険節税マンは失職の危機、相続マーケットに流入します。

節税商品は自由化を逆手に?

節税商品は自由化を逆手に?

何しろ保険料は、「安い」よりも「高い」方が節税になります。

純保険料は審査対象なので本来の100万円。付加保険料は本来50万円だとしても、5万円でも500万円でも自由に決めてOKです。

純保険料100万円で、付加保険料は本来50万円のところを900万円にし、合計で保険料1000万円にします。

通達上では全額損金になる保険に仕立てます。

企業は年払保険料1000万円を払い続け全額損金処理です。

保険会社に年850万円(=1000万円-150万円)が預かり状態(実際には純保険料にも預かり部分がありその合計が850万円)で残ります。

10年後解約。10年累計で保険料1億円全額損金。保険会社に残る8500万円がそのまま解約返戻金8500万円なのです。

そして毎年の保険料1000万円が国税通達で損金になるよう外見を装います。

払った保険料が全損になるのにその85%もが解約で戻る保険商品完成です。

つまり普通ならAとされて資産計上のはずでも、ギリギリBとして全額損金となる保険商品を偽装しました。

これが問題のきっかけ、日本生命「プラチナ・フェニックス」の正体、1億円全額損金で返戻金8500万円の保険です。

国税は激怒。全生保会社が恐れおののき保険販売を止めて謹慎しました。

結果は随分と優しい改正、これで済んでよかった。

節税営業マンには死活問題です。