建物も人間と同じで、時の経過と共に不具合が生じてきます。
屋根や壁にヒビが入り壁材や塗装が剥がれたり雨漏りがする等々と言った症状が出てくるでしょう。
そうなれば待ったなしで修繕が必要ですが、軽易なものから建て替え費用に匹敵するほど多額のものまで色々です。
早目に経費にしたいものの果たして税務の取り扱いは・・・?
Month: 10月 2019
地銀への不動産仲介解禁の可能性
地銀協は2005年以来、不動産仲介参入を要望し ています。
しかし金融庁はずっと「ノー」です。
金融庁は2017年11月「地域金融機関の業務範囲に係る規制緩和を含め環境整備について検討する」。
全宅連は2018年10月「断固反対の意を表明する」。
「中小宅建業者と比較し極めて有利な立場。 公正な競争が阻害される恐れ、中小宅建業者にとって死活問題 。 」
( 日 刊 不 動 産 経 済 通 信 2018.10.11)
金融庁は銀行の地域商社参入について規制緩和。
従来曖昧だった「商品の仕入れ販売や物流」を可能にします。(日経2019.9.4)
さて不動産はどうか?
第一生命は不動産管理会社への出資比率を金融庁規制で2.5%に留めていました。
同社は持株会社化し、金融庁と調整し、これを子会社化。
外部流出していた不動産管理収益を取り込みます。(日経2019.10.1)
島根銀行救済のために不動産子会社の設立?
マイナス金利で苦境の地銀。
SBIは島根銀行を救済、全国地銀を巻き込む「地銀連合構想」の始動です。
金融庁も島根県知事も期待しSBIに感謝します。
SBIの北尾CEOは「島根銀行の再生には1年もかけるつもりはない」。
そして「新たな不動産子会社の設立を検討している」。(日経2019.9.10,12)
地銀救済名目に地銀の不動産業参入か・・・?
かつて、銀行窓口に保険はありませんでしたが今は当り前。
今の銀行窓口に不動産はありません。10年後はどうか。
サブスクリクションでビジネスモデルの大変革?
サブスクリクションとは、具体的には「定額料金による使い放題」ですが、
「『所有』から『利用』への変化で、全ての発想を、製品やサービスではなく“顧客の価値”から始めることになる。
顧客に魅力的な価値を提供し続けることで、継続利用による顧客単価を高めることができるかが、事業の成長を決定します」。
(日経MJ2019.9.11)
アップルは月600円でゲーム配信のサブスク。家族最大6人までOKで1人100円。
グーグルも同様のサービスを欧米で開始です。所有から利用。ゲーム機不要になれば任天堂はどうなるか。
「プレイステーション」のソニーと「Xbox」のマイクロソフトはサブスク社会へ向け戦略的提携。
自動販売機で飲み物1日1回なら月2,480円。
子供向けメガネの利用料月1,000円。手洗い洗車のサブスク月額9,980円。
ランチ1ヶ月4,980円。電子参考書30冊が月980円。
(日経電子版2019.9.3,15,17,18,日経MJ2019.9.18)
インド企業Oyoの日本での住宅サブスク事業。
Oyoがオーナーから物件借り上げ、家具家電、タオル等を備付け家具付き住宅として運用。
敷礼ゼロでオンライン契約、即日入居。電気水道ガス契約済み、手ぶら転居。利用者の平均入居期間は7~10ヶ月。
「ほぼすべてのエリア・物件で、他のサブリース会社を上回る借り上げ条件を、提案を受けた即日で提示できる」とか。
(プロパティマネジメント2019年9月)
日鉄興和不動産は分譲マンションに家具サブスク。
取扱い家具は51ブランド4万種類を月額払いに・・・。
期間は3~24ヶ月で定価購入時の価格を超えない設定です。(週刊住宅2019.8.28)
エディオンはエアコンの貸し出し。9万円程のモデルを月額480円。25ヶ月以降は無料。 (日経 MJ2019.8.28)
ふるさと納税で京都アニメーションへの寄附
ふるさと納税の返戻品は寄付額の3割限度と総務省は自治体に通知します。
自治体は法的には従う義務はなく、大阪府泉佐野市は無視しました。
総務省は通知に従わないとの理由で法規制しました。
国と自治体のトラブルを審査する委員会が、
「従う義務のない通知に従わないだけで規制するのは理由として不十分」
佐野市の勝ち。(日経2019.9.4)
京アニへの寄付は京都市経由。
京都市は集まった寄付を義援金とし被害者遺族に配分します。
民間企業や個人に寄付をしても税制優遇はありません。
これなら京都市への寄付です。だから、ふるさと納税になります。
更に被害者にとっては義援金となり非課税です。(週刊税務通信2019.9.16)
今回の扱いに反対する人はいないでしょう。
しかしこの仕組みが各自治体で独り歩きを始めるとどうなるのか。
国民は自分の税金の使途を選びます。