これほどされていなくて、これほど大切なことはないと思います。
入居者に聞くことが大切な理由は次の三つです。
◆ 入居者が入居募集の答えを教えてくれるから
◆ それに合わせて対応すれば間違えることがすくないから
◆ 入居者が大家さんを教育してくれるから人材派遣大手のリクルートは、急成長しました。
人手が足りなくてアルバイトの営業マンがチラシを作る時、素直にお客様に聞けばどのようなキャッチコピーにすれば良いかがわかった上、間違いも少なく、業界の事情まで教えてもらえ勉強になったそうです。
その結果、自分の会社がどうしたいのかよりも、「お客様は何を欲しがっているのか?」、「お客様には何が必要か?」を考えたそうです。
なぜなら、お客様が価値を認めた物に対してお客様がお金を払う、それが自分の会社の売り上げになるからです。
すなわち、お客様の「欲しい」に応えることが大切。
会社の会議室で相談されることは、「自分の会社の売り上げを上げたい」とか「どれだけ儲けたい」ばかりです。
それよりも現場に出て、お客様に聞く、とにかく素直にお客様に聞くことを繰り返したそうです。
このリクルートの事例を参考に、大家さんが今すぐにでも始めたいのは、
◆ あなたの物件の良い点と悪い点(クレームを宝の山だと思うこと)
◆ 周辺のライバル調査(ライバルに勝つために必要なのは情報)
◆ 入居理由(なぜ入居を決めてくれたのか、その動機)
入居の動機を聞くと、あなたが思ってもみなかったことを言ってくれるものです(私も信じられませんでした・・・)。
それがそのまま次のセールストークやキャッチコピーになり、現在ではさまざまな形で使わせてもらっています。
入居者は、「なんとなく」などの理由を言うときもあります。
それでも入居者に聞く習慣は続けるべきです。
勘違いしないで欲しいのですが、空室問題が深刻化(家あまりが深刻化)している現在では、「物件があるからあなたの人生が成り立つ」のではありません。
あくまでも「入居者がいるからあなたの人生は成り立つ」のです。
では、入居者に聞く方法を深掘りしてみましょう。
エントランスに目安箱を置いて、入居者の生の声に耳を傾けるのも良い方法です。
そして、すぐに対応できることは、直ぐに対応するのが良いでしょう。
そうすることで、入居者の満足度はあがり安定経営が実現します。
また、退去の申し出があったら、「どうして引っ越すのですか?」と必ず聞きましょう。
答えに口ごもったりしたら、入居ルールを守らない人がいることも考えられるし、周囲の強力なライバル物件の情報が入る可能性も十分あります。
また、「契約しない理由」を聞くのも良いでしょう。
内見者はいるのに契約に至らない場合は、なぜ契約しないのか、その理由を聞くようにしてください。
間取りが良くない? 家賃が高い? 立地が悪い?
その中に、早期満室にするためのヒントが隠れているものです。
アナタ自身のエゴを捨て、入居者に合わせてあなた自身を変える、これこそが最も簡単で最も効率の良い、最高の戦略です。
入居者の声を聞くのは、正直、怖い気もしますが、それでも改善を繰り返すために聞くことをオススメします。