平成バブルを思い出す!

最近、歌手の荻野目洋子の「ダンシングヒーロー」 が、「大阪府立登美丘高校」のダンス部のおかげで 再ブレイクしています。
また、バブルをテーマにした平野ノラさんもあのバブ ル時代を思い出させてくれます。
あの平成バブルは強烈でした。まさに、永遠に成長 するとの陶酔感いっぱいでした。
日本経済新聞の一面には連日、「土地を買わない のはバカだ」のような報道ばかり。
「山手線内側の土地値で米国全土が買える!」
「ニューヨークの米国の象徴であるエンパイアステー トビルを日本の三菱商事が購入!」
まさに狂乱状態でした。
しかし、1990年NHKの5夜連続番組「地価は下げら れる」で、一気に気分は反転し、地価下落こそ善。
政策も追従し、「平成の鬼平」こと三重野日銀総裁
はバブル戦士(紳士)を撲減します。
そこまで叩かなくてよかったのに・・・。今思えば、 日本はあの時、戻れない川を渡ってしまいました。
1996年、住専国会は6,850億円もの公的資金を投 入しようとします。
しかし「1円たりとも税金投入はダメ」と、当時の新 進党党首の小沢一郎さんの座り込みで、公的資金 投入はタブー化。愚かな勧善懲悪政治芝居「1円た りとも」で国民の気分に媚びます。
その代償が翌年の山一証券と拓殖銀行の経営破 綻を呼び、そして日本経済は崩壊します。
一人当りGDP(2000年)世界3位が2016年18位。こ れが座り込みの成果です。
結局、公的資金を10兆円投入と傷口をさらに大きく してしまいました。
◆ リーマンショック後の英エコノミスト紙 (2009年12月30日社説)
「西側世界は1989年以降の日本と同様の問題に 直面した。日本はすべきこと、すべきでないことへ の有益な教訓を与えてくれる。」
◆ 米二ユーヨークタイムズ (2010年1月3日社説)
「90年代の不動産バブルが金融危機を招いた日本 の経験を考慮するのが重要だ。」
リーマン後の米政府の行動は日本のバブル処理 そのままです。
まずリーマン破綻で公的資金投入、議会は一旦否 決しますが即座に大規模投入。金融機関を国有 化。日本と同じです。
ただスピード感は100倍も速く、まるで過去の日本の 「早送り」です。
日本の教訓が世界を救いました。
日本のバブル崩壊後、リーマンショック。
その当初、日本の気分は「我々は無傷」高みの見物 でした。しかし、一番酷い目に遭います。平成バブ ル時代と違って、世界金融はすでに繋がっていたの です(経済のグローバル化)。
今の中東は、トランプ米国大統領の「イスラエルの 首都はエルサレム問題」で一触即発。
中東危機と不動産価格は繋がっています。
沢山の経験があるはずの日本現場にも、沢山のバ ブルの教訓があります
1) ショックが来るのはいつも突然!
2) 金融は瞬時に凍結し、買い手消減、売逃げ不 可能!
3) 価格は真空地帯を真っ逆さま!
4) バブル気分はすぐ変わる!
5) コツンと底値を聞くまで不動産は買っちゃダメ!
バブルから30年、山一証券の経営破たんから20 年、リーマンショックから10年。
当時20台後半だった私も56歳。一回り上の団塊世 代は68歳。これからバブルの語り部は消えていきま す。
後悔したくなければ、心の準備と頭の体操を自分で 繰り返すことでしょう。
* あなたが不動産関係の仕事をしているのであ れば、時間のかかる戸建分譲か、手早い宅地
分譲か?
* 高額な不動産投資物件をどうする?
* 小口化ビジネスなら他人リスクでの商売?
* 銀行との付き合い方は?
立ち位置を自問自答し、「万が一」でも地獄から逃 げ帰れるようにしておきたいものです。